ムービー集

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私たちの研究室では、FRETの原理に基づく分子プローブを用いて、生きた細胞内での蛋白質の活性をタイムラプス蛍光顕微鏡で観察しています。ここでは、いくつかの例を動画で紹介します。より詳しく知りたい方は、 PHOGEMON PROJECT official manual、または、 研究内容をご覧ください。


FRET画像の見方は、赤い領域がその蛋白質が活性化しているところで、青い領域が不活性化しているところを示しています。


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Eisukeマウスを使ったマウス基底細胞でのERK活性の可視化(9/5/2016)
左:FRET ratio画像、右:拡大図
マウス基底細胞層におけるERK活性化伝搬(SPREAD)。マウスの核にERKのFRETバイオセンサーが発現している。左は蛍光画像、右はFRET(=ERK活性)の疑似カラー像。0.5mm四方の画像である。
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Eisukeマウスを使った個体でのERK活性化の可視化 (7/7/2012)
左:FRET ratio画像、右:拡大図
小腸内腔にLPSを投与して炎症を惹起し、ERK活性のFRETライブイメージングを行った。 右図は好中球が血管外遊走している場所の拡大図hour:min
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Eisukeマウスを使った個体でのERK活性化の可視化 (7/7/2012) (mpegビデオ、約1.1 Mbyte)
左:FRET ratio画像、右:YFP蛍光画像
小腸内腔にLPSを投与して炎症を惹起し、ERK活性のFRETライブイメージングを行った。 白い四角枠は好中球が血管外遊走している場所を示す。血管内皮細胞に付着した好中球のERK活性は血中を流れている好中球よりも高い。丸い枠はリンパ管内を流れるリンパ球を示す。hour:min
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上皮細胞増殖因子によるRasの活性化 (mpegビデオ、約0.5 Mbyte)
左上:位相差像、左下:CFP、右上:FRET画像、右下:YFP
Cos細胞にRaichu-Rasを発現させて、代表的な増殖因子である上皮細胞増殖因子を投与し、細胞内でのRasの活性化を画像化したものです。増殖刺激により、細胞は活発に細胞骨格系の再構成を行い、葉状突起を出して運動します。Rasは、このような新しくできた葉状突起でもっと強く活性化され、そのシグナルは細胞の内側へと広がっていくのがわかります。

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上皮細胞増殖因子によるCrkリン酸化の可視化 (mpegビデオ、約0.6 Mbyte)
上:位相差像、下:FRET画像

左の実験では、COS細胞に上皮細胞増殖刺激を加えたときに、細胞内でチロシンリン酸化がどのように広がるかを観察しています。

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細胞運動時の RacCdc42 の活性化 (mpegビデオ、約0.8 Mbyte)
左:微分干渉像、右:FRET画像
上の実験は、HT1080細胞という激しく運動する線維芽細胞にプローブを発現させて、RacおよびCdc42が細胞のどこで活性化されるかを観察したものです。その結果、Racの活性は細胞の進行方向に向かってなだらかなグラジエントをもって上昇します。
一方、Cdc42は、より先端部で強く活性化されていることがわかりました。

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細胞運動時の RhoAの活性化 (mpegビデオ、約1.0 Mbyte)
左:微分干渉像、右:FRET画像

RhoAはアクチン骨格のバンドリングを誘導し、ストレスファイバーという構造物を誘導します。また、RhoAの活性化がアクトミオシンの収縮を促し、細胞の形態形成に大きな影響を与えることは有名です。この情報から、運動している細胞においてはRhoAは尾部で活性化されていた、細胞体を進行方向に引っ張る役割をすると考えられていました。では、実際にはどうか、Raichu-RhoAプローブを使ってイメージングしてみました。 ビデオを見ていただければ分かりますが、RhoAは細胞の進行方向と尾部の両方で活性が高く維持されていました。しかもよく見ると、尾部で活性が高くなるのは、尾部を中心部に「よっこらしょ」と引っ張るときだけであることが分かります。


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細胞分裂時のRhoファミリーG蛋白( RhoA Rac Cdc42 )の活性変化 (RhoA、Rac、Cdc42ともに、mpegビデオ、約1.0 Mbyte)
左:微分干渉像、右:FRET画像
RhoA
左のビデオ画像は、HeLa細胞が分裂するときにRhoファミリーG蛋白(RhoA, Rac, Cdc42)の活性はどのように変化するかを調べたものです。その結果、以下のことが分かりました。 @Rho、Rac、Cdc42、いずれも、細胞分裂の開始とともに活性が速やかに低下する。A やがて染色体分離が終了し細胞質分裂が開始すると、Rhoの活性が分裂溝を始めとする辺縁部の細胞膜で上昇を開始し、それは分裂が終了して細胞が広がるまで続く。B 一方、Racの活性は細胞質分裂が始まっても低下を続け、細胞質が完全に分離し、細胞が伸展を開始するとともに活性が上昇し始める。Cdc42の活性はおおむねRacと同じような傾向をとるが、その活性変化はかなり少ない。
Rac
Cdc42

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神経突起伸展時におけるRacの活性変化 (mpegビデオ、約0.8 Mbyte)
左:微分干渉像、右:FRET画像

この実験は、PC12細胞にプローブを発現させて、神経成長因子によってPC12細胞が神経突起を伸展するときのRacの活性を観察しました。その結果、神経突起が伸びるときに、神経突起の先端でRac1が局所的に活性化されているということが分かりました。

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