Rhoファミリー低分子量G蛋白質は、培養細胞での2次元平面における細胞運動の研究から、細胞運動や浸潤、転移に関与することが示唆されていしたが、その活性変化を生体内で実際に見ている例はありませんでした。そこで、Rhoファミリー低分子量G蛋白質のFRETバイオセンサーを発現するラット神経膠腫細胞株を樹立し、同系のラット脳に打ち込んだ後、浸潤過程を2光子顕微鏡で観察しました。血管をあらかじめ蛍光色素で標識すると、浸潤方式には2つあることがわかりました。血管に沿って走行する細胞群と、そこから逸脱して脳実質に向かって浸潤する細胞群です。 |